千利休の言葉に、
”稽古とは、一より習い十を知り、十より返る、元のその一”
一を聞いて十を知る要領のよさよりも、十を知った後にさらに一を知ろうとする。
十を知るまでは努力の方向性としては易しいが、”十より返る、もとのその一”
ちょっと深い、、、、
現代はたくさんの事を吸収し、消化をしなければならないので、どうしても基礎に
使う時間が短くなりがちです。
だからこそ、簡単な所も一生懸命になる必要があります。
”初心、忘るべからず”
世阿弥の残したこの言葉は、
”時々の初心忘るべからず、老後の初心忘るべからず、命に終わりあり、
能に果てあるべからず”
始めたばかりの初心を忘れてはいけないと言っているのではなく、
環境が変わったり、年代が変わったときの初心を忘れてはいけないよと
いう意味です。
老後の初心忘るべからずは、その段階に入った時も初心があるのだと
教えてくれているそうです。
何事も、ゴールがあるのではなく、どこまでも道は続いていく、
寿命はあってもその瞬間を、一を知るために頑張るべき、
そしてその一は基本である。
どんな時も「基本」が大切だという事だ。