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良い戦略、悪い戦略

日々大なり小なり様々な局面にぶつかりますよね。それをクリアするためにアプローチを提示する。
競争優位へとにちびくのがよい戦略とされる。仕事ももちろんですが、何かを成しえる時には、
「戦略」が必要です。(*^-^*)

 「良い戦略、悪い戦略」(リチャード・P・ルメルト著)ではその戦略について誤った発想を指摘しています。

悪い戦略は何か?それは誤った発想とリーダーシップの欠如によって持たされる。
それには4つの特徴がある。
①空疎・・・空疎な戦略とは、わかりきっていることを専門用語や業界用語で煙に巻くような戦略。
      例えば、「我々の基本戦略は、顧客中心の仲介サービスを提供することである」
      という、大手リテール銀行の戦略。「仲介サービス」とは響きはいいがお金の貸し
      借りをしている銀行の本業のことだ。「顧客中心」は言うまでもない。ということは
      「顧客中心の仲介サービス」は、まったく意味のない言葉だ。

②重大な問題に取り組まない・・・誰もが気づいていながら口に出さない脅威」を無視し、
      成果を出す。結果はおわかりの通りだ。

③目標を戦略と取り違えている・・・ある経営者が「20/20プラン」これがその会社の
      戦略目標だという。言うまでもないが、これは業績目標であって戦略目標ではない。

④間違った戦略目標を揚げる・・・いろいろなことを詰めすぎた戦略目標や、非現実的な
      戦略目標を揚げてしまう。リーダーは、理想や価値観を表す「努力目標」及び
      「最終目標」と、戦略実行のための「戦略目標」を明確に区別することが望ましい。

だそうだ。(*^-^*)

ではなぜ、悪い戦略が生まれてしまうのか?その主な要因に3つ挙げられる。
①困難な選択を避ける・・・良い戦略は重要な課題にフォーカスする。当然数ある課題の中から
      選び取る作業が必要になる。この困難な作業をやらずに済ませようとする。

②穴埋め式チャートで戦略をこしらえる・・・テンプレート式の「戦略プランニング」
      (ビジョン→ミッション→価値観→戦略)にしたがって記入していく、
      安易すぎると言わざるを得ない。

③成功すると考えたら成功する・・・ポジティブシンキングの源流は、プロテスタント流の
      個人主義にある。150年前の米国で始まったプロテスタント革命では、個人が
      神と直接対話することは可能という考え方が主流となっていく。
      1890年になると、この宗教哲学は、神秘思想へと変化する。宗教感情と
      世俗的な成功の希求とを結びつける「ニューソート運動」要するに
      「成功すると考えたら成功する」というものだ。
      1920年代前半にこの運動はピークを迎える。1930年代には、モチベーションや
      ポジティブシンキングが主流になる。「思考は現実化する」(ナポレオンヒル著)、
      「ザ・シークレット」(ロンダ・バーン著)が大ヒットしている。バーンのそれは
      ニューソート運動の創始者プレンテイス・マルフォードが主張した
      「引き寄せの法則」と全く同じだ。成功すると思えば成功すると信じるのは、
      経営や戦略への取り組み姿勢とは区別しないといけない。

ふむふむ、、、、では良い戦略とは?良い戦略には十分な根拠に立脚した
基本構造「カーネル(核)」がある。
このカーネルは、三つの要素で構成されるという、
①診断・・・状況を診断し、取り組むべき課題を見極める。

②基本方針・・・診断によって判明した障害に対し、どのようなアプローチで臨むかを示す。

③行動・・・すべての行動をコーディネートして方針を実行する。この一貫性のある行動が、
       1つの優位性となりうる。

ふむふむd(*^0^*)d
常に戦略を立てスピーディーに行動を起こす。とても参考になりました。

最後に、こんな言葉を思い出しました。

「戦略は戦術に従い、戦術は戦略に従う」